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年末調整

1.年末調整の必要性とその対象者

年末調整とは、簡単にいうと、従業員などの給与所得者1人ひとりについて、今年1年間において毎月の給与支払の際に源泉徴収してきた所得税額の合計と、今年1年間に納めるべき所得税額(年税額)を比べてその過不足を精算する手続きのことです。

年末調整は、原則として給与の支払者に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している人の全員について行いますが、例外的に年末調整の対象とならない人もいます。年末調整の対象となる人とならない人を簡単に示したものがページ下部の図1です。

【図1:年末調整の対象チェックシート】
※年の途中で死亡退職した人等は退職の時に、年の途中で非居住者になった人は出国のときに年末調整します。

2.昨年と比べて変わった点
1.定率減税の額が引き下げられています。
平成18年分の所得税については、定率減税の額が引き下げられ、定率控除額について、定率控除前の所得税額の10%相当額(最高12万5千円)とすることとされました(昨年までは、所得税額の20%相当額(最高25万円))。
なお、平成18年分をもって定率減税が廃止されますので、平成19年分以後の源泉徴収及び年末調整においては定率減税の適用はありません。
また、定率減税の縮減〜廃止に伴い「平成17年4月 源泉徴収税額表」より「平成18年1月以降分 源泉徴収税額表」、「平成19年1月以降分 源泉徴収税額表」と段階的に変更されています。平成19年1月からは税額が変更となりますのでご注意ください。
2.会社法の制定に伴い、「役員に対する賞与」の定義が変わりました。
【1年経過未払役員賞与の源泉徴収】
  • (1) 従来からの所得税法において賞与の支払いの確定した日から1年を経過した日までにその支払いがされない場合には、その1年を経過した日においてその支払いがあったものとみなして所得税の源泉徴収を行うこととされています。
  • (2) 会社法では、役員報酬とともに役員賞与についても報酬決議に基づいて支給されることになり、利益処分案の承認による支給自体がなくなりました。これに伴い賞与の対象の見直しが行われ、「法人税法に規定する役員(注)に対する賞与」が(1)の源泉徴収の対象なります。具体的には、役員の職務の対価として支払われる賞与が対象となります。
    (注)「役員」とは法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事および精算人並びにこれら以外の者で法人の経営に従事している者のうち一定の者をいいます。
  • (3) この改正は、会社法の施行の日(平成18年5月1日)以後に支払の確定した役員に対する賞与について適用されます。
3.勤労学生控除の対象となる専修学校および各種学校の設置者の範囲が拡大されました。
勤労学生控除の対象となる専修学校および各種学校(以下「専修学校等」といいます。)の設置者の範囲に、文部科学大臣が定める基準を満たす専修学校等を設置する者が追加されました。例えば、独立行政法人国立病院機構や一般的な専門学校などが対象です。該当すると思われる方は証明書(控除を受けるには証明書の添付が必要)を学校などに申請する際にご自分の学校等の該当の有無をご確認下さい。この改正は、平成18年分以後の所得税について適用されます。
3.年末調整のポイント

それでは実際の記入や提出における主だったポイントについてふれてみましょう。

(1)「扶養控除等(異動)申告書」の提出・記載内容を確認しましょう
「扶養控除等(異動)申告書」は、原則的には、本年最初の給与を支払う日の前日までに給与支払者が受け付けていなければなりません。
提出の有無や記載内容に変更がないか確認しておきましょう。
(2)複数の勤務先から給与を受けている人を確認しましょう
複数の勤務先から給与を受けている人については、「扶養控除等(異動)申告書」を1か所の勤務先にしか提出できないことになっています。この場合、「扶養控除等(異動)申告書」の提出を受けた給与の支払者(勤務先)が「主たる給与の支払者」として、年末調整を行うこととなります。提出を受けていない場合は、乙欄適用の源泉徴収票を発行し、各人にて確定申告をしてもらう必要があります。
(3)家族の所得金額を確認しましょう
例えば、配偶者の場合、控除対象配偶者かどうかは、その年の合計所得金額によって判定されます。年末調整後、所得金額が控除要件の金額を超えると通常は各人にて確定申告をしてもらうこととなりますので、従業員の方には配偶者やその他の扶養の方の所得金額をできる限り正確に記入してもらいましょう。
(4)必要な書類は、モレのないように入手してもらいましょう
年末調整で各種控除を受けるには書類の添付が必要なものがあります。
例えば、生命保険料控除を受けるには、生命保険会社等が発行する控除証明書が必要となります(コピーは不可です)。社会保険料の控除のうち国民年金の保険料・掛金については、その支払証明が必要になります。
年末調整の事務をスムーズに行うためには、各種申告書の記載方法や、控除に必要な添付書類の入手方法などを事前に説明しておきましょう。

以上、年末調整について簡単にご説明させていただきました。その他、ご不明な点につきましてはお気軽にJPAまでお問合せ下さい。

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